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禁煙外来

 「私はその気になればいつでも禁煙できるから大丈夫」、「禁煙ができない人は意思が弱い失敗するんだ」などの考え方は、これまで当たり前のように受け入れられてきたものですが、医学研究の進歩によって少しずつ認識が変わってきております。

 喫煙習慣の本質はニコチン依存症であり、本人の意志の力だけで長期間の禁煙ができる喫煙者はごくわずかであることは、医療界でも受け入れられてきている考え方です。欧米ではニコチン依存症を「再発しやすいが、繰り返し治療することにより完治しうる慢性疾患」と捉え、禁煙治療に対する保険給付などの制度を導入して、多くの喫煙者が禁煙治療を受けることができるよう社会環境の整備を進めています。

 日本でも、「禁煙をしたい意思」を含めたいくつかの条件を満たせば、保険診療で禁煙治療ができますそして、喫煙が皮膚科の病気を悪くする要因であることはあまり知られていませんが、喫煙は動脈を硬くしたり(動脈硬化)や血管の炎症を引き起こして詰まらせたり(血栓形成)と、心筋梗塞や脳梗塞と同じように、血管と関連がある病気を悪くします。そのため、喫煙はBuerger病(閉塞性血栓性血管炎(thromboangiitis obliterans; TAO))・Raynaud現象(Raynaud’s phenomenon)・全身性強皮症(systemic sclerosis; SSc)をさらに悪くする要因になり得ます。さらに、口の中で起こる病気としては、タバコに含まれる発がん物質によって引き起こされる癌の前段階(前癌病変)と言われる白板症(leukoplakia)や細菌バランスが乱れることによって舌が黒く変色してしまう黒毛舌(black hairy tongue)などが挙げられます。そして、喫煙による炎症物質が原因の一つと言われる掌蹠膿疱症 (palmoplantar pustulosis; PPP)も禁煙によって改善するチャンスのある病気です。

 自分のためにも、大事な人のためにも、「禁煙で改善の見込みがある皮膚の病気を持っている」「皮膚の病気はないが禁煙を真剣に考えたい」、または両方をお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

参考文献:
(1)禁煙治療のための標準手順書 第7版(一般社団法人 日本循環器学会 禁煙推進委員会)
(2)外来医マニュアル第4版(医歯薬出版株式会社)

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