炭酸ガスレーザーのダウンタイムはいつまで?状態の変化やメイク再開の目安

炭酸ガスレーザーは、シミやほくろ、ニキビ跡などの幅広い肌の悩みに効果が期待できる施術です。
一方、施術後には「ダウンタイム」と呼ばれる一定期間の肌回復期間が必要で、ダウンタイム中には赤みやかさぶたが現れることもあり、メイクや洗顔、外出のタイミングに不安を感じる人も少なくありません。
炭酸ガスレーザーの施術とダウンタイムについて詳しく知っておけば、心配を軽減した上で施術を検討できるでしょう。
この記事では、炭酸ガスレーザーのダウンタイムの流れや目安、日常生活への影響、メイク再開の時期、注意点などについて紹介します。
これから炭酸ガスレーザー施術を受けようか考えている人は、ぜひ参考になさってください。
炭酸ガスレーザーのダウンタイムの流れと目安

炭酸ガスレーザーは施術後に一時的なダウンタイムが生じます。
施術部分にかさぶたや赤みが出るため、いつ消えるのかと心配になる人も少なくありませんが、多くの場合、時間が経過すれば落ち着きます。
ここでは、ダウンタイム中に起きやすい変化やメイク再開のタイミングなどについて紹介します。
ダウンタイムによくある症状は?
炭酸ガスレーザーの施術後に起こる症状としては、赤み・かさぶた・腫れ・ひりつき・色素沈着などが一般的です。
特に照射直後は肌に炎症反応が起きやすく、赤みやひりつきを感じやすくなっているほか、施術部位の軽度の腫れがしばらく続くこともあります。
このような反応は肌の自然な修復プロセスの一環であり、極端に心配するような異常ではありません。
また、色素沈着が現れることがあり、この場合は紫外線対策を怠ると濃くなる可能性があるため注意が必要です。
ダウンタイム中の肌はとてもデリケートな状態になっているため、スキンケアや生活習慣などに注意して、肌の回復を促しましょう。
当日〜翌日は保護テープで保湿・保護
施術後、保護テープで照射部分を覆うことにより、乾燥や洗顔などの刺激から守れるほか、紫外線をカットして色素沈着のリスクを抑えやすくなります。
また、患部を無意識に触ってしまうのを防ぐ効果もあるため、日常生活の中の刺激を減らしやすくなるでしょう。
テープを貼る期間は施術内容や医療機関によって異なりますが、最低でも当日〜翌日は貼るように指導していることがほとんどです。
当院、成増駅前かわい皮膚科では、基本的に施術後2週間ほどテープを貼っていただくようにお伝えしています。
かさぶたはあまりできない
施術後は、軟膏とテープを使用し、湿潤療法に近い方法で、乾燥によって傷が逆に汚くなるのを防ぎます。
傷を治す新しい組織が、底部から自然と上がってくるのを邪魔しないのが、傷をきれいにする方法です。
かゆみや違和感があっても掻いたりこすったりせず、冷やして落ち着かせるとよいでしょう。
どうしてもかゆみや違和感が我慢できなかったり、症状が悪化するような場合には、施術を受けた皮膚科を再受診することをおすすめします。
赤みは6~12か月程度続くことも
赤みは施術後の代表的なダウンタイム症状のひとつで、特に肌の薄い部位や照射が深かった箇所では長引く傾向があります。
多くのケースでは数日から数週間で少しずつ落ち着いていきますが、肌質や体質によっては6~12か月程度続くこともあり、個人差があります。
この赤みは皮膚が再生しているサインで、いわば自然な経過であるため、心配し過ぎる必要はありません。
しかし、赤みが強くなったり、かゆみや痛みが増すようであれば、感染や炎症が起きている可能性もあるため、皮膚科を受診してください。
メイク再開は施術直後からOKのことも
メイクの再開タイミングは施術の内容や医師の方針、照射部位などによって異なりますが、患部を保護テープで覆っている場合には、その上からメイクをしても問題ないことも多いです。
実際、当院、成増駅前かわい皮膚科では、保護テープの上からであれば施術直後にメイクをしていただけます。
ただし、テープを貼らない状態で患部が露出している上からのメイクは、雑菌の付着や摩擦による炎症を招くリスクが高まるため、控えたほうがよいでしょう。
また、メイクを再開する際は、清潔なブラシやスポンジを使用し、なるべく肌に負担をかけないようにするのもおすすめです。
ダウンタイム中に気を付けることは?

炭酸ガスレーザー後の肌は一時的に敏感な状態になります。炎症や色素沈着などのトラブルを防ぎ、回復をスムーズに進めるために、日常のケアに気を配りましょう。
ここでは、ダウンタイム中に特に気を配りたい4つのポイントについて紹介します。
紫外線対策
炭酸ガスレーザーの照射後は、肌のバリア機能が低下しており、紫外線の影響を受けやすくなっています。
紫外線を浴びると色素沈着が生じるリスクが高まるため、外出時はしっかりと紫外線対策を行いましょう。特に以下の方法は、実践しやすくおすすめです。
- 日傘
- 帽子
- マスク
- 日焼け止め(低刺激のもの)
紫外線は曇りの日や室内にも入り込むため、室内で過ごすときも紫外線対策をしましょう。
こすらず丁寧に洗顔・スキンケア
施術後の肌はデリケートで、洗顔時にゴシゴシとこすってしまうと炎症や色素沈着の原因になります。
洗顔する際には洗顔料を泡立て、泡で優しく包み込むように洗って刺激を軽減しましょう。洗顔料は低刺激で香料・アルコール不使用のものが適しています。
スキンケアも同様に、手のひらで包み込むようにして、摩擦を抑えながら使用してください。
肌に赤みや熱感がある場合は、冷やしたタオルなどでクールダウンすると不快感を軽減しやすいです。
かさぶたを無理に剥がさない
炭酸ガスレーザーの施術後にできるかさぶたは、肌の自然な治癒過程で生じる大切な保護膜のため、無理にはがさないようにしてください。
故意に剥がすと肌に傷が残ったり、色素沈着を引き起こしたりすることがあります。見た目が気になっても、「そのうち自然に剥がれるから」と考えて我慢しましょう。
就寝中や入浴時など、無意識にこすってしまうこともあるかもしれませんが、保護テープを貼っていれば予防しやすいです。
不安がある時は医師に相談
施術後のダウンタイム症状に疑問や心配を持った場合には、遠慮無く医師に相談してください。
例えば、赤みが強まったり、かゆみ・腫れが長引く、膿が出るなどの異変がある場合、感染や炎症の兆候が隠れていることもあるため、受診して確認する必要があります。
また、多くのクリニックでは、施術後のアフターケアとして肌トラブルの相談も受け付けています。
施術を受けるクリニックを選ぶ際には、アフターケア体制が整っているかどうかも確認しておくとよいでしょう。
ダウンタイムがあっても人気の理由

炭酸ガスレーザーはダウンタイムがありますが、美容医療の現場では多くの人気を集めています。
ここでは、炭酸ガスレーザーが多くの患者さんに選ばれている理由を紹介します。
表皮をリセットできる
炭酸ガスレーザーは皮膚の表層に熱エネルギーを与え、不要な組織を蒸散させる仕組みです。これにより、肌のターンオーバーを促進し、傷んだ部分を一掃するような効果が期待できます。
ほくろやイボのような悩みに対し、古い組織を削って新しい皮膚の再生を促す仕組みは、まるで表皮をリセットするかのようです。
施術直後は赤みやかさぶたといった反応が出るものの、それが落ち着いた後には、悩んでいた部分がなめらかで明るい肌に生まれ変わっていく効果が期待できます。
メスを使わないためダメージが軽減される
炭酸ガスレーザーはメスや針を使わないため、肌への物理的なダメージが少なく、傷跡も残りにくいという特徴があります。
皮膚を切開しないため出血がほとんどなく、処置も短時間で終了します。
メスや針を使う手術に抵抗感がある人や、ダウンタイムをなるべく抑えたい人にとって嬉しいメリットです。
また、従来であれば切開が必要で、傷が残りやすかったシミやほくろの治療も、炭酸ガスレーザーなら切開せずに治療できることが多くなりました。
自然な仕上がりを目指せる
ほくろやイボ、シミを除去したいものの、傷跡が残らないか心配と考える患者さんは少なくありません。
その点、炭酸ガスレーザーは、皮膚を切開せずに治療を行えるため、傷跡が目立ちにくく、仕上がりが自然に見える点が支持されています。
照射は必要な部位のみに行われ、正常な皮膚への影響が少ないことも、傷跡が目立ちにくい理由です。
なるべく傷跡を残したくない方、きれいな仕上がりを望む方は、炭酸ガスレーザーでの治療がおすすめです。
ダウンタイムが気になる人はスケジュールを立てる
炭酸ガスレーザーの施術後には一定のダウンタイムがありますが、あらかじめスケジュールを調整しておけば、日常生活への影響を抑えやすいです。
例えば、大型連休や長期休暇を利用して施術を受けることもよい選択になるでしょう。
照射後は赤みやかさぶたが目立つ時期があるため、人前に出る予定や大切なイベントが控えている場合にはタイミングを調整するのもおすすめです。
炭酸ガスレーザーの施術の流れ

炭酸ガスレーザー治療の施術自体は短時間で終了しますが、事前に流れを把握しておくと安心して施術を受けられるでしょう。
ここでは、当院、成増駅前かわい皮膚科を例に、炭酸ガスレーザー治療の流れについて紹介します。
診察・カウンセリング
最初に行われるのが医師による診察とカウンセリングです。
治療対象になる部位の状態や、施術の目的を医師が確認し、炭酸ガスレーザーについての詳しい説明や治療後のケア、リスクや注意点などが説明されます。
クレンジング・洗顔
施術前には施術部位の清潔を保つためにクレンジングや洗顔を行います。
メイクをしている場合はしっかりと落とし、皮脂や汚れが残らないようにしましょう。
肌表面の油分や汚れを取り除くことで衛生面のリスクが軽減され、術後の肌トラブルを防ぎやすくなります。
レーザー照射
洗顔の後は炭酸ガスレーザーの照射です。
治療部位のサイズや数に応じて局所麻酔が行われ、痛みを抑えながら炭酸ガスレーザーをピンポイントに当てていきます。
炭酸ガスレーザーの特徴として出血はほとんどなく、治療部位周辺へのダメージも抑えられます。
アフターケア
施術後は患部を保護しながら肌の回復を促すアフターケアが重要です。
成増駅前かわい皮膚科では、照射直後に保護テープを貼付し、外的刺激や乾燥から守る処置を行っています。
テープがどうしても苦手な方には、軟膏を頻度高く塗り続ける方法もお伝えしております。
テープを貼る期間は医療機関や患者さんの状態によって異なるため、担当医に確認することをおすすめします。
ダウンタイム中は紫外線対策や保湿を心がけながら生活してください。また、異常を感じた時には早めに受診しましょう。
施術時間や痛みは?
炭酸ガスレーザーの施術時間はおおよそ10〜15分で、部位や個数によって前後します。
処置前に局所麻酔をするため、照射中の痛みはほとんど感じません。
術後は保護テープで患部をカバーするため、生活への影響は抑えられ、施術か比較的短期間でメイクも可能です。
なお、患者さんの状態にもよりますが、成増駅前かわい皮膚科では、テープの上からであれば当日からメイクをしていただけます。
まとめ
炭酸ガスレーザーは、気になるほくろやイボなどに対応できる治療法です。傷跡が残りにくいため、見た目も重視したい患者さんにおすすめです。
術後にはかさぶたや赤みといったダウンタイムが生じるものの、適切なケアを行えば時間の経過とともに落ち着いていきます。
施術は短時間で終わり、痛みも局所麻酔によって軽減されているため、忙しい人でもスケジュールを調整すれば無理なく受けられます。
成増駅前かわい皮膚科では、スキャナー付き炭酸ガスレーザー「AcuPulse™(アキュパルス)」を導入し、色素沈着を可能な限り抑えられるよう努めています。
ほくろやイボの切除でも、従来の切開術のような大きな傷跡を避けた処置が可能です。
傷跡が目立たない施術や痛みの少ない施術をご希望の患者さんは、お気軽にご相談ください。
記事制作監修
成増駅前かわい皮膚科
院長 河合 徹













