FPHL(女性型脱毛症)治療
FPHL(女性型脱毛症)とは
FPHL「Female Pattern Hair Loss=女性型脱毛症」の略で、女性に発症する脱毛症の総称です。男性ホルモンが主な原因となるAGA(男性型脱毛症)と異なり、頭頂部を中心に比較的に広い範囲で頭髪が薄くなるパターンとして観察され、また、発症時期についても男性とは異なり、更年期に多発するようになる。また、加齢だけでなく、ホルモンバランス、慢性疲労、ストレス、内科疾患など複数の要素が重複し、出現すると言われています。(参考文献:日本皮膚科学会ガイドライン男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版)
FPHL(女性型脱毛症)の原因
・加齢、慢性疲労、ストレス、睡眠不足
・妊娠出産、授乳、更年期症候群等によるホルモンバランスの変化
・貧血、甲状腺疾患などの内科疾患
・極度なダイエット、アルコール依存症
FPHL(女性型脱毛症)の治療
治療はパントガール(Pantogar)の内服と、男性型脱毛症にも有効であるミノキシジル等他の育毛剤との併用です。
パントガール(Pantogar)
創業から110年以上の歴史があるドイツの製薬会社「メルツ社」が開発製造している脱毛改善薬です。現在は、世界39ヶ国で販売されています。
メルツ社が行った臨床試験では、70%の方が3ヶ月間の使用で抜け毛が減少したと報告されています※。明らかな副作用の報告も無く、安全性が高いことでも知られており、回復に時間がかかる脱毛症の長期的内服に適している薬剤です。
※Merz Pharmaceuticals社の臨床試験結果より。
適応のある方
- 頭部全体の薄毛(びまん性脱毛症)がある方
- 出産後に抜け毛が増え、薄毛が気になる方
- パーマやカラーリングの影響で薄毛になってきた方
- ストレスや慢性疲労で抜け毛が増えた方
- 日光や紫外線によって髪にダメージを受けた方
- 爪がもろい、成長不良がある方
有効成分(1カプセル中)
- ビタミンB1(60mg) 人体では作り出せない物質で、糖の代謝を促進してエネルギーをつくりだす細胞の活性化を担います。
- パントテン酸カルシウム(60mg) 「ビタミンB5」とも呼ばれ、髪や皮膚の成長に関係する成分です。
- 薬用酵母(100mg) ビタミン、たんぱく質、消化酵素を豊富に含む髪や皮膚、爪を育てる栄養成分です。
- L-シスチン(20mg) 髪や爪の大部分を構成する「ケラチン」の原料となるアミノ酸です。
- ケラチン(20mg) 18種のアミノ酸で構成されるタンパク質で、髪と爪の主成分です。
- パラアミノ安息香酸(20mg) 白髪を防止する役割が期待できるPABAとも呼ばれる有機化合物。
用法・容量
成人は1日3カプセル(朝・昼・夕食時)に少量の水(常温がおすすめです)で服用してください。
FPHL(女性型脱毛症)内服薬の副作用・注意事項
パントガールは副作用の心配は低いものの、未成年や妊娠中の女性はについての安全性はデータがなく、避けたほうがよいとされています。またスルホンアミド系の薬を処方されている場合は、パントガールを使用する前に医師に相談しましょう。
また、パントガール内の微量栄養素はきわめて熱に敏感であるため、低温または常温の少量の水での服用がよいとされています。
万が一、パントガールを服用中に飲み忘れてしまった場合は、そのまま1回分をスキップし、次回分から通常通りに服用しましょう。
未承認機器・医薬品の掲載に関して
・未承認医薬品等であること | パントガール(Pantogar)は未承認機器・医薬品です。 |
・入手経路 | Merz Pharma社で製造されたものを当院で個人輸入しております。 |
・国内の承認医薬品等の有無 | 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。 |
・諸外国における安全性等に係る情報 | 【禁忌】本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 【副作用】アミノ酸やビタミンが主成分のため重篤な副作用報告なし |