切り傷・けが(切創・外傷)
切り傷・けが(切創・外傷)とは
切り傷(切創)とは、刃物やガラス、紙などの鋭利なものによって皮膚が切れて生じるけが(外傷)です。
浅い傷であればご自宅でのケアで様子をみることもできますが、傷が深い場合や、砂・ガラスなどの汚れが入り込んだ場合には、医療機関での処置が必要になることがあります。また、傷の深さや原因によって、治り方や傷跡の残りやすさが変わることもあります。
当院では、皮膚外科も行う皮膚科専門医である院長を中心に、けがの診察や処置を行っています。
切り傷・けが(切創・外傷)の症状
けがの種類や深さによって、現れる症状はさまざまです。
切り傷の場合、出血量が比較的多くなりやすいですが、出血量の多さと傷の深刻さは必ずしも比例しません。特に刺し傷は、傷口が小さいために軽傷に見えても、内部で組織が傷ついていたり異物が残っていたりすることがあり、自己判断が難しいタイプです。また擦り傷などは、傷から細菌などに感染して化膿することもあるので、違和感や強い痛みを伴うときは放置しないようにしましょう。
出血や痛み

傷ができた直後は、出血や痛みを伴うことが一般的です。
傷口が開いている(切創)

深い切り傷では、傷の縁が左右に離れて開いた状態になることがあります。
皮膚がすりむける(擦過傷・すり傷)

転倒などで皮膚の表面が削れ、ヒリヒリとした痛みや浸出液(ジュクジュクと染み出る透明や薄い黄色の液体)が出ることがあります。
小さく深い刺し傷(刺創)

釘や針などによる傷は、見た目が小さくても内部で深くまで達していることがあります。
赤み・腫れ・膿(感染の兆候)

受傷から数日たって傷の周りが赤く腫れたり、膿が出たりする場合があります。
切り傷・けが(切創・外傷)の受診タイミングと判断のポイント
けが・傷は、原因や深さによって適した受診先の診療科が異なります。
| 傷の状態・原因 | 受診の目安となる診療科 | 注意点 |
|---|---|---|
| 浅い切り傷・すり傷 | 皮膚科 | 出血が少なく範囲も小さい場合は、洗浄・保護などのセルフケアで様子をみることもあります |
| 傷が深い、出血がなかなか止まらない | 皮膚科・外科 | 縫合が必要になることがあるため、早めの受診をおすすめします |
| ガラス・砂・木片などによる傷 | 皮膚科・外科 | 異物の除去が必要になることがあります |
| 骨や関節まで達している、骨折が疑われる傷 | 整形外科 | 骨・関節の損傷が疑われる場合は、整形外科での診察が適しています |
| 頭を強く打った、めまいや意識がもうろうとする症状がある | 脳神経外科・救急外来 | 頭部の外傷は緊急性が高い場合があるため、速やかに受診をしてください |
| 動物や人に咬まれた傷 | 皮膚科・外科 | 感染のリスクが高いため、早めの受診をおすすめします |
| 傷の周りが赤く腫れる、膿が出るなど感染の兆候がある | 皮膚科・外科 | 化膿している場合は、洗浄や抗菌薬による治療が必要になることがあります |
※頭を打った、意識を失った、強い頭痛や繰り返す嘔吐がある場合、骨折・脱臼が疑われる場合、大量出血がある場合は、救急医療機関の受診を検討してください。
※深い・汚れた傷は、破傷風のリスク確認とワクチン接種歴の確認が重要です。
当院では、浅い切り傷やすり傷、縫合が必要な傷(症状によって対応できない場合もあります)、感染を伴う傷などの診察を行っています。骨折が疑われる場合や頭部の外傷、傷跡の修正については、必要に応じて総合病院や大学病院の専門科への受診を紹介もしています。気になる切り傷・けがについては、まずは診察にてご相談ください。
切り傷・けが(切創・外傷)の治療
切り傷・けがの治療は、傷の深さ、汚れや異物の有無、出血の程度、受傷してからの時間などを確認したうえで行います。診療内容によっては、保険診療の対象となります。
まず、傷を十分に洗浄して、砂やガラス片などの汚れ・異物を取り除きます。その後、傷の状態に応じて被覆材(ドレッシング材)で保護します。傷が深い場合や傷の縁が開いている場合は、縫合が必要となることがあります。
傷の状態によっては、傷を適度に湿潤な環境に保つ被覆材を用いることがあります。湿潤環境下で管理することで、痛みの軽減や治癒を促すことが期待されますが、汚れが強い傷や感染を伴う傷など、すべての傷に適しているわけではありません。
・土や砂などで汚れた傷
・深い刺し傷
・動物に咬まれた傷
などの場合、細菌感染や破傷風のリスクを確認します。必要に応じて抗菌薬を使用し、破傷風ワクチンの接種歴も確認した上で、追加接種などを検討します。
当院では、傷の深さや状態によっては当日の処置・手術に対応しています。顔など目立つ部位の傷については、傷跡をできるだけ目立ちにくくすることを目指し、傷の状態に応じた処置を行います。処置後も治り具合を確認しながら、必要に応じて経過をみていきますのでご安心ください。
アトピー性皮膚炎・接触皮膚炎(かぶれ)がある方が切り傷・けがをした場合の注意点

アトピー性皮膚炎や接触皮膚炎(かぶれ)がある方は、皮膚のバリア機能が低下していることがあり、傷の治りが遅れたり、かゆみで傷をかいてしまったりすることがあります。傷の周囲に湿疹がある場合や、絆創膏・テープなどでかぶれやすい場合には、使用する外用薬や被覆材に配慮が必要です。
使用中のステロイド外用薬や保湿剤については、傷の部位・状態によって使い方が異なります。自己判断で傷の上に使用せず、診察時に現在使用している薬をお知らせください。
当院の院長はアレルギー専門医でもあり、アトピー性皮膚炎や接触皮膚炎(かぶれ)の診療も行っています。既往のアレルギーの状態を踏まえながら、けがの処置方針を検討していきます。アレルギー体質やアトピー性皮膚炎をお持ちの方で、けがの治りにご不安がある場合は、気軽にご相談ください。
よくある質問
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Q1. 切り傷はどのくらいの深さで受診すればよいですか?
目安として、出血が圧迫しても止まりにくい、傷口が大きく開いている、脂肪のような白い組織が見える、指や手足を動かしにくい、傷の周りの感覚が鈍いといった場合は、深い傷の可能性があります。早めに医療機関を受診してください。
傷の深さは見た目だけでは判断が難しいこともあります。ご自身で迷われる場合は、無理に自己処置をせず、早めにご相談いただくと安心です。
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Q2. 傷が化膿してきた場合はどうすればよいですか?
傷の周りが赤く腫れる、ズキズキと痛む、膿が出る、熱をもつといった症状は、感染を起こしている可能性があります。
市販薬で様子をみるなど自己判断で処置をすると悪化することもあるため、これらの症状がある場合は早めにご相談ください。状態に応じて、洗浄や抗菌薬による治療を行うことができます。
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Q3. 傷跡をできるだけ残さないためにはどうすればよいですか?
傷跡の残りやすさは、傷の深さや部位、処置の方法によって変わります。傷の状態に応じて適切に洗浄・保護し、必要に応じた縫合をすることで、傷跡を目立ちにくくできる場合があります。傷が治った後は、紫外線対策や保湿を続けることも大切です。
当院では、処置後の経過観察も含めて、丁寧な診療を行っていますので、安心してご相談ください。
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Q4.すり傷は消毒したほうがよいですか?
以前は、まず消毒することが一般的でしたが、近年は水道水などでしっかり洗い流し、乾かさずに保護する方法が広まっています。
強い消毒は、正常な皮膚まで傷めてしまうこともあるためです。ただし汚れがひどい傷や深い傷では処置が異なるため、判断に迷う場合は自己処置のみで済ませず、皮膚科を受診しましょう。
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Q5. 動物に咬まれた傷も診てもらえますか?
はい、当院では動物に咬まれた傷にも対応しています。
動物や人に咬まれた傷は、見た目が小さくても細菌感染を起こしやすく、傷の内部が深く傷ついていることもあります。可能であれば咬まれた当日、遅くとも翌日の早めに医療機関を受診してください。特に手指や顔の傷、深い傷、腫れや痛みがある場合は、早めの処置が大切です。
当院では、傷の状態に応じて洗浄、抗菌薬の処方、破傷風予防の確認などを行います。咬まれた動物の種類、咬まれた日時、傷の状況をお伝えいただくと処置がスムーズになります。
切り傷・けが(切創・外傷)の関連項目
切り傷・けが(切創・外傷)に関連した疾患について、項目も参考にしてみてください。
記事制作監修
成増駅前かわい皮膚科
院長 河合 徹














