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春の花粉症~先手必勝の初期療法が肝心です

 鼻がムズムズ、鼻水がぐずぐず、目がゴロゴロ…顔と首が痒くて、くしゃみが止まらない🤧

 2024年も1月中の治療開始がおすすめ! 先手必勝の初期療法が花粉症は肝心です✨

2024年スギ花粉飛び始め予想

 過去数十年間、気温や二酸化炭素濃度の上昇で花粉のもととなる蕾が大きくかつ多く生ることにより、花粉の飛散量が増加し、飛散開始時期が早まる傾向がみられます1

1)出所:“Projected climate-driven changes in pollen emission season length and magnitude over the continental United States”, Nature Communications.

 東京都内では、過去10年平均(2月15日)より約1週間早い2月9日より、スギ花粉の本格的なシーズンがスタートしました2

 関東の昨年の花粉量が非常に多く、今シーズンは昨年比で少なくなる予想ですが、例年比では横ばいからやや多いとの予測です。

2) 出所:日本気象協会

花粉症の薬物治療は3段階

 

 🌟初期療法とは

 花粉シーズンが始まる前、症状が悪化する前に治療を開始します。症状の出始める時期を遅らせ、シーズン中に症状を軽減させることが期待できるため、毎年症状が重い方には、このような「先手を打つ」初期療法がおすすめです。

 初期療法の開始時期は、治療薬の効果が現れるまでの時間と、患者の過去の花粉に対する反応を考慮して決定されます。抗アレルギー薬や抗ロイコトリエン薬は、花粉飛散予測日または症状が少しでも現れた時点で治療を開始するのが一般的です。

 🌟導入療法とは

 シーズンに入り、症状が強くなった段階で始める治療です。症状を和らげるために、抗アレルギー薬の内服や点眼薬、鼻づまりが強い場合には点鼻用血管収縮薬の併用が必要となります。

🌟維持療法とは

 症状が改善した後も、シーズンが終わるまで症状が抑えられた状態を維持できるよに治療を続けます。

出所:協和キリン 花粉症ナビ

初期療法について

 花粉シーズンに入る前の段階では、”症状が発見しない程度の抗原曝露でも、鼻粘膜には好酸球や好中球などの細胞浸潤がみられるなど炎症が、惹起されること”を、最小持続炎症(minimal persistent inflammation: MPI)と言います1

 この「最初持続炎症, MPI」の状態が過敏性亢進を誘発し、症状が一気に強くなる傾向があります。実験調査の結果2によりますと、早期の投薬でMPIをコントロールすることは、発症の重症度を抑えうることが示唆されました。

1, 2)出所:”発症とMinimal Persistent Inflammation”, 日鼻誌

 従って、毎年症状が重い方は、花粉が本格的に飛散する前に、または症状を少しでも感じた時点で(花粉飛散開始予測日の一週間ほど前なども目安になります)治療を開始することが、重症度の軽減及び発症期間の短縮に繋がるとも言えます。

 

 理想的な治療プランは、初期療法で早めに治療を開始し、その後もシーズンが終わるまで治療を継続することです。

 このようなアプローチは、症状を最小限に抑え、快適な日常生活を送るのに役立ちます。

 今年の春の花粉症予防と治療の結論💡  

 ①早い段階から花粉を避ける行動を!

 ②飛散開始の1週間前(今年は1月下旬あたり)から治療を開始!

  ③毎年症状が重い方は、花粉が飛散する1週間以上前から、または症状を感じたらすぐの治療がおすすめ!

 春の花粉症でお悩みの方は、ぜひ一度当院までご相談ください♪


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