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水虫が広がる前に、早めの治療を~足白癬・爪白癬の治療について

皮膚科(一般・小児)

 水虫が足から爪に広がる前に、早めの治療を!

 足白癬をきちんと治療しないと、白癬菌が爪に広がり、爪白癬を発症する可能性が高いです。

 足白癬の白癬菌は、爪の下に侵入し、爪の内部に広がります。爪に白癬が存在する場合、ほとんどのケースで足にも白癬が存在しています。

 そのため、足白癬・爪白癬の治療において、下記3つのポイントがあります。

 (1) 足と爪の両方ある場合、同時に治療しましょう。
 (2) 片方だけの場合、広がらないよう早めに治療しましょう。

 ・足白癬だけ治療すると ⇨ 爪から足に広がって再発

 ・爪白癬だけ治療すると ⇨ 足から爪に広がって再発 
 (3) 家庭内感染を防ぐため、同居者全員で治療しましょう。

 ・家族に白癬があると ⇨ 治療しても再感染

🔸足白癬の治療 

 足白癬の治療には、抗真菌外用薬を使用します。白癬菌は、足全体に潜んでいる可能性がありますので、見た目がきれいな部分でも、白癬菌がいることも多いです。

 また、片足しか症状がなくても、それぞれの足でうつしあっている前提で治療するため、お薬は、足首から下の、広い範囲で両足に塗る必要があります。

 今の足白癬に対する塗り薬はよく効きますので、約2週間で症状が改善しますが、白癬菌は完全に消失せず、残っています。多くの患者は症状が消えたら治癒と考えて治療を中止すると、白癬菌が再び増殖し、足白癬の症状が現れます。

 足白癬の再発を防ぐために、3ヶ月間しっかり塗って根治しましょう。

参考資料)日本皮膚科学会 白癬(水虫・たむしなど)Q20

🔹爪白癬の治療

 爪白癬の治療には、白癬菌を殺す作用のある爪専用の抗真菌薬が使われます。抗真菌薬には内服薬と外用薬があり、症状に合わせて処方されます。

 また、爪白癬のみではなく、長引く足白癬にも内服薬を処方することがあります。

 爪白癬の内服薬は2種類あります。

・イトラコナゾール:「1週間内服後3週間休薬」を1パルスとして、3回繰り返す「パルス療法」で3ヶ月をかけて治療を行います。

・ラミシール:肝機能などの副作用を起こす可能性があるため、治療を始める前と治療開始後2ヶ月から血液検査を定期的に行う必要があります。

 爪白癬はとてもしつこく、爪が綺麗になるまで経過を見届ける必要があります。

 根治するまでに長い期間を要することもありますので、足白癬・爪白癬の症状が気になる方は早めに医療機関にご相談ください💡

参考資料)日本皮膚科学会 白癬(水虫・たむしなど)Q24


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