ニキビの原因とは?控えるべき行動や予防方法を紹介
繰り返しできるニキビにお悩みの方も多いのではないでしょうか。
ニキビを治し予防するためには、ニキビが発生する原因をしっかり理解することが大切です。
この記事では、ニキビができる原因について詳しく解説します。
ニキビの種類やニキビの予防方法もまとめているため、ニキビにお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
ニキビの原因
ニキビができる原因は主に4つ挙げられます。
- 過剰な皮脂分泌
- 毛穴の詰まり
- アクネ菌の増殖
- PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)によるニキビの増悪
ここでは上記4つの原因についてそれぞれ解説します。
過剰な皮脂分泌
肌表面を守る働きを担う皮脂ですが、過剰に分泌されることでニキビの原因の一つとなります。
皮脂が過剰に分泌される原因として、ホルモンの影響が代表的です。
例えば、成長期に分泌量が増える成長ホルモンや男性ホルモン、生理前に増える黄体ホルモンなどは、皮脂分泌を増やすとされます。
また、食生活や肌の乾燥などによって皮脂が増えてしまうこともあり、思春期や生理前といったホルモンの影響以外にも、生活習慣によって皮脂を過剰に分泌させてしまうことが考えられます。
毛穴の詰まり
通常はターンオーバーによって古くなった角質が排出されますが、肌のターンオーバーが乱れると溜まった角質は角化して、皮脂が毛穴から排出されなくなります。
皮脂やメイク汚れ、古い角質が混ざり合って角栓ができてしまうと、完全に毛穴は詰まった状態です。
皮脂腺から常に排出されている皮脂は、毛穴の出口が塞がったことによって行き場を無くし、毛穴の内部に溜まっていきます。
皮脂が毛穴の外に出られずに溜まると、アクネ菌が増殖してニキビが発生してしまうのです。
アクネ菌の増殖
ニキビの原因として広く知られているアクネ菌は、誰もが持っている肌の常在菌で、皮脂を栄養源に増殖してニキビの炎症を引き起こします。
そのためアクネ菌は、ターンオーバーの乱れによる毛穴のつまり、皮脂の過剰分泌、肌のバリア機能の低下などが起こっている肌で繁殖しやすいとされます。
ニキビを発生させないためには、アクネ菌が増殖しないように毛穴詰まりやターンオーバーの乱れを予防することが大切です。
PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)によるニキビの増悪
PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)は、ホルモンバランスの乱れにより卵巣に複数の小さな嚢胞ができる婦人科の疾患で、月経不順や排卵障害、不妊の原因となることが多いです。
特にアンドロゲン(男性ホルモンおよびこれと同じ生理作用をもつ物質の総称)の過剰が特徴であり、このために皮脂の分泌が増加し、ニキビが発生しやすくなります。
PCOSによるニキビは顔や背中に現れることが多く、通常のスキンケアでは改善しにくい場合があります。
治療には、通常のニキビ治療に加えて、根本的な原因へのアプローチとして婦人科と協力しながらホルモン治療を加えたり、基本となる生活改善・スキンケアの見直しが推奨されます。
進行状態によってニキビの種類が異なる
ニキビの種類は進行状態によって4つに分けられます。
- 白ニキビ
- 黒ニキビ
- 赤ニキビ
- 黄ニキビ
ここでは上記4つのニキビの種類についてそれぞれの特徴を解説します。
白ニキビ
白ニキビは毛穴に皮脂が詰まった状態です。
医学用語で『閉鎖面皰(へいさめんぽう)』という表面が閉じた状態になり、白く小さな点のように見えます。
毛穴内に皮脂がたまることで、ブツブツと盛り上がっていくのが特徴です。
白ニキビは痛みやかゆみ、腫れなどの自覚症状がないため、見逃してしまうことも少なくありません。
見た目はわかりにくいですが触るとザラザラとしており、放置すると症状が進行します。
黒ニキビ
黒ニキビは白ニキビから進行し、毛穴が開いて黒く見える状態です。
黒く見えるのは、メラニン色素や酸化した皮脂によるものです。
医学用語で『開放面皰(かいほうめんぽう)』という状態で、白ニキビと同様、痛みやかゆみなどの自覚症状はありません。
黒く見えるためほくろや毛穴汚れと見間違えてしまうことがあり、これを放置しておくと症状が進行します。
赤ニキビ
黒ニキビを放置すると毛穴の中でアクネ菌が増殖して炎症を引き起こし、赤ニキビになります。
医学的には『紅色丘疹(こうしょくきゅうしん)』と呼ばれる状態で、赤みが出て皮膚が盛り上がるのが特徴とされ、痛みやかゆみを感じる場合もあります。
この段階まで進行すると炎症を抑える治療が必要です。
皮膚科や美容皮膚科で処方される外用剤や内服薬の使用、ケミカルピーリングやイオン導入などの院内施術などで治療を行います。
黄ニキビ
赤ニキビからさらに進行すると、より炎症がひどくなる黄ニキビになります。
アクネ菌だけでなく黄色ブドウ球菌まで増殖し、膿ができるのが特徴です。
医学的には『膿疱(のうほう)』といわれ、痛みやかゆみを感じることがあります。
真皮まで膿が漏れ出すと、強い炎症を引き起こすこともあるため注意が必要です。
黄ニキビも赤ニキビと同様、炎症を抑える治療を行わなくてはいけません。
赤ニキビと黄ニキビは放置するとニキビ跡になりやすいため、なるべく早めに治療することが大切です。
ニキビ跡については以下の記事で詳しく解説しているため、ぜひこちらも参考にしてみてください。
ニキビ跡の治し方は?種類と原因・セルフケアなどについて紹介
ニキビができる原因!
ニキビができる原因はさまざまで、主に以下のようなものが挙げられます。
- 食生活
- ストレス
- 生活習慣
- 紫外線
- 間違ったスキンケア
- 便秘
- ホルモンバランスの乱れ
ここでは上記7つの原因についてそれぞれ詳しく解説します。
食生活
ニキビの発生に大きく関係しているのが食生活です。
脂質の多いジャンクフードや洋菓子ばかりを好んで食べたり、アルコールを過剰摂取したりという食生活を続けていると皮脂の分泌量が増加します。
辛いものも肌に刺激が強く、ニキビの炎症を悪化させる恐れがあるため注意が必要です。
また過度な食事制限や栄養バランスの崩れた食生活もニキビの原因となります。
栄養バランスに偏りができると、ニキビだけでなくさまざまな肌トラブルを引き起こしやすくなるため注意しましょう。
ストレス
ストレスは自律神経を乱し、ニキビを発生・悪化させる原因になります。
それだけではなく、ストレスによって免疫力や肌のバリア機能が低下し、ニキビが治りにくくなってしまうこともあります。
炎症がなかなか治まらないと、ニキビ跡ができてしまうこともあるため注意が必要です。
ストレスが引き起こす肌や体への悪影響には以下のようなものが挙げられます。
- ホルモンバランスの乱れによる皮脂の過剰分泌や毛穴の詰まり
- 体の免疫力が低下する
- 肌の酸化や炎症の進行
- ターンオーバーの乱れ など
ストレスは知らない間に蓄積されていることがあるため、適度にストレスを発散する習慣を作って溜め込まないようにしましょう。
生活習慣
生活習慣の乱れもニキビを発生させる原因になります。
生活習慣が乱れるとホルモンバランスの乱れや肌のターンオーバーの乱れを引き起こすためです。
具体的には以下のような生活習慣がある方は注意が必要です。
- 睡眠不足
- 運動不足
- 疲労の蓄積
- 慢性的な体の冷え など
上記の中でも特に注意が必要なのが、睡眠不足と運動不足です。
睡眠中は肌のターンオーバーを促す成長ホルモンが分泌されるため、睡眠不足が続くと肌のターンオーバーが乱れやすくなります。
また運動不足はホルモンバランスの乱れを引き起こす原因になり、ニキビを発生させやすくなります。
ニキビの発生を防ぐためには、十分な睡眠時間を確保して適度に運動することが大切です。
紫外線
ニキビの発生・悪化の原因の一つに紫外線が挙げられます。
紫外線が肌に与える悪影響は以下の3つです。
- 角質層が厚くなる
- 大量の活性酸素が発生する
- メラニン色素が増加する
紫外線を浴びることで、毛穴詰まりや炎症を引き起こす過酸化脂質の発生、メラニン色素の増加などが起こります。
紫外線によってニキビが進行しやすくなるだけでなく、最悪の場合ニキビ跡ができてしまうこともあるため、外出しない日でもしっかり紫外線対策をすることが大切です。
間違ったスキンケア
間違ったスキンケアはニキビの原因になります。
ニキビを引き起こしかねない間違ったスキンケアの例は以下の通りです。
- 洗顔のときに肌をゴシゴシと擦る
- 洗顔のし過ぎ
- 脱脂力の強い洗顔料を使う
- 化粧品や洗浄成分の洗い残し
汚れを落とすために大切な洗顔ですが、強くこすりすぎたり洗顔をしすぎたりするのはかえって逆効果になります。
かといって適当に洗顔をして化粧品や洗浄成分を洗い残してしまうのも良くありません。
洗い残しが出やすい髪の生え際などは特に丁寧にすすぐようにしましょう。
便秘
腸内に便が長時間滞在すると腸内環境が悪化し、悪玉菌が増殖してしまいます。
増殖した悪玉菌により作り出される有害物質は毛細血管を通って全身に流れ、ニキビの原因になる肌のターンオーバーの乱れを引き起こすことがあるのです。
さらに腸内環境の乱れは体の免疫機能の低下を引き起こし、ニキビだけでなくむくみやたるみなど身体にさまざまな悪影響を及ぼす恐れがあります。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスの乱れはニキビを引き起こします。
女性ホルモンに含まれる『エストロゲン(卵胞ホルモン)』と『プロゲステロン(黄体ホルモン)』は、肌の状態に深くかかわっています。
エストロゲンは肌のヒアルロン酸やコラーゲンを作るもので、プロゲステロンは皮脂の過剰分泌を引き起こしたり角質を厚くしたりするものです。
そのためプロゲステロンが増えると毛穴詰まりが起こり、ニキビが発生しやすくなります。
女性は排卵前にエストロゲンが抑えられ、排卵後にプロゲステロンが増加するため、生理後はニキビが発生しやすくなるのです。
ニキビの予防方法
ニキビの予防方法は以下の通りです。
- 栄養バランスのとれた食事を心がける
- しっかり睡眠をとる
- 皮膚に刺激を与えない
- スキンケアをていねいに行う
ここでは上記4つの予防方法についてそれぞれ詳しく解説します。
栄養バランスのとれた食事を心がける
食生活が乱れるとニキビが発生しやすくなるため、栄養バランスのとれた食事を心掛けることが大切です。
油分の多いジャンクフードやスナック菓子、アルコールなどは摂りすぎないように注意しましょう。
肌の代謝を高めたり炎症を抑えたりする働きがあるビタミンやたんぱく質、ミネラルなどの栄養素は積極的に取り入れることをおすすめします。
しっかり睡眠ととる
睡眠不足はニキビの原因となるため、しっかり睡眠をとるようにしましょう。
皮膚の回復を助ける成長ホルモンは寝ている間に分泌されるため、しっかり睡眠時間を確保することでニキビの予防につながります。
適切な睡眠時間は人によって異なりますが、一般的に7〜8時間程度が理想とされています。
また睡眠時間を確保するだけでなく、睡眠の質を高めることも大切です。
寝ても疲れがなかなかとれない場合、睡眠の質があまり良くない可能性が高いといえます。
食事や睡眠時間などの生活習慣が不規則ではないか、ストレスが溜まっていないかなど自分の生活を見直してみましょう。
皮膚に刺激を与えない
ニキビを予防するためには、皮膚に刺激を与えないことも大切です。
顔を洗う時はゴシゴシと肌を強くこすらないように注意しましょう。
また強くこすらなくても、一日に何度も洗顔をすると肌が乾燥して皮脂の過剰分泌を招く恐れがあります。
洗顔時のNG行動としては以下のようなものが挙げられます。
- お湯の温度が高すぎる
- 洗顔料をしっかり泡立てずに使用する
- 洗顔料のすすぎ残しがある
- タオルでゴシゴシと拭く
上記のようなNG行動は控え、なるべく皮膚に刺激を与えないように注意しましょう。
スキンケアをていねいに行う
皮膚に刺激を与えないためにも、スキンケアはていねいに行いましょう。
スクラブ入りの洗顔料を使用したり、コットンを使って化粧水を肌に叩き込むケアをしたりすると、皮膚に摩擦刺激を与えてしまいます。
過度に摩擦刺激を受けると角質が厚くなり、毛穴の詰まりや皮脂の過剰分泌を招きやすくなります。
刺激の強いスキンケアは行わないようにしましょう。
まとめ
ニキビの主な原因は過剰な皮脂分泌、毛穴の詰まり、アクネ菌の増殖の3つです。
これらは食生活や生活習慣の乱れ、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、紫外線、間違ったスキンケアなどにより引き起こされます。
ニキビを予防するためには上記のような原因を作らないよう、栄養バランスのとれた食事を心がけたりしっかりと睡眠をとったりすることが大切です。
スキンケアをする際は、肌に刺激を与えないよう丁寧に行いましょう。
成増駅前かわい皮膚科では、ニキビの原因である毛穴詰まりを改善する『コメド治療』とアクネ菌の増殖を抑える『抗菌薬の処方』を行っています。
さらに、保険診療内の治療では改善しない重症・難治性ニキビ治療には、1982年に初めてFDA(Food and Drug Administration、日本の厚生労働省に相当する行政機関)に重症ニキビの治療薬として承認されているイソトレチノイン内服薬をご提案しております。
イソトレチノイン内服薬には、使用する上での注意事項と起こりうる副作用がありますので、必ず医師の診察と経過フォローのもとで開始されることをオススメ致します。
ニキビでお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。