扁平母斑(へんぺいぼはん:茶あざ)
扁平母斑(へんぺいぼはん)は、一般的に「茶あざ」と呼ばれている症状です。
隆起のない(皮膚の盛り上がりのない)あざで、ミルクコーヒーのような色をしているため「カフェオレ班」と呼ばれることもあります。
扁平母斑(へんぺいぼはん:茶あざ)の症状
症例出典:『皮膚科Q&A:アザとホクロ』公益社団法人日本皮膚科学会
「茶あざ」と呼ばれるように、数ミリから数センチの茶色い色素斑が、顔や手など、さまざまな部位に現れる症状です。
ほくろのように皮膚の盛り上がりはないため、“隆起のないあざ”という意味で、「扁平母斑」と呼ばれています。
多くの場合、生まれつき存在していたり、生後間もなく発症しますが、思春期以降に発症することもまれにあります。
- 新生児~幼児期に現れたシミ
- 黒っぽくなく、ミルクコーヒーのような薄茶色をしている
- 卵円形、もしくは境界線がギザギザとしている
扁平母斑(へんぺいぼはん:茶あざ)の原因
明確な原因は分かっていませんが、何かしらの理由でメラニンが増殖することで発症します。
皮膚は、「角質層」「表皮層」「真皮層」の3層から構成されており、扁平母斑(茶あざ)は、表皮層と真皮層の境界部(基底層)に、メラニンの沈着がみられるのが特徴です。
一見、「シミ」のように見えるかもしれませんが、老人性色素斑(日光黒子)などのシミよりも深い層にメラニンが沈着しているため、「あざ」と分類されます。
扁平母斑(へんぺいぼはん:茶あざ)の治療
扁平母斑(茶あざ)は、健康を損なう症状ではなく、基本的に悪化することもないため、治療せずに経過観察することもあります。
しかし、サイズが大きかったり、顔や手など目立つ部位に扁平母斑(茶あざ)が発症した際は、美容的な観点から治療を行うことがあります。
Qスイッチレーザー/レーザーフェイシャル
扁平母斑(茶あざ)は、皮膚の深い層にメラニンが沈着しているため、「Qスイッチレーザー」によるレーザー治療が基本選択となります。症状や部位にもよりますが、3~5回の継続治療が必要となります。
扁平母斑(茶あざ)は、一度治療が完了したと思っても、再発することがある症状です。レーザー治療後すぐに再発する場合は、手術による除去方法を検討することがあります。状況に応じて、最適な総合病院を紹介いたしますので、ご安心ください。
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シミ(あざ)の種類と治療法
扁平母斑(茶あざ)は、一見、「シミ」と勘違いする方も多い症状です。しかし、「シミ」とは原因が異なり、治療法も異なります。適切な診断・治療を行うためにも、ご自身で判断せず、気になる症状があった際は、まずは診察にてご相談ください。
他のシミやあざについては、以下のページも参考にしてみてください。
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