稗粒腫(ひりゅうしゅ・はいりゅうしゅ)
稗粒腫は、「ひりゅうしゅ」もしくは「はいりゅうしゅ」と読み、目元、鼻先などに生じる1~2mmの白いぶつぶつ(丘疹)を指します。
白ニキビのように見えますが、良性の腫瘍なので放置しても支障ありません。
稗粒腫(ひりゅうしゅ・はいりゅうしゅ)の症状
1~2mmほどの白っぽい皮膚の盛り上がり(丘疹)ができ、かゆみ、痛みなどの自覚症状がないのが特徴です。体のどこにでもできますが、主に目周り、鼻先にできやすいです。
炎症が起こったり、膿が溜まっているものではないので、そのままにしていても問題はありません。
一見、ニキビのように見え、メイクで隠すことが難しいことから、美容観点から除去を希望される方が多い症状です。
症例出典:『皮膚科Q&A:アテローム(粉瘤)』公益社団法人日本皮膚科学会
稗粒腫(ひりゅうしゅ・はいりゅうしゅ)の原因
稗粒腫ができる原因は、はっきりとは分かっていません。
何かしらの原因で皮膚にできた袋状のものに、角質(ケラチンというタンパク質)が溜まってできます。
生まれつきある方もいれば、擦り傷などの外傷が治った後にできることもあります。汗をかきやすい方、加齢などで肌の新陳代謝(ターンオーバー)が滞るとできやすいと言われています。
稗粒腫(ひりゅうしゅ・はいりゅうしゅ)の治療
稗粒腫は、そのままにしていても問題ない症状ですが、気になる方には圧出法やレーザーを使って取り除きます。
圧出法は、針やメスで隆起した皮膚に微細な穴を開けて、内容物を取り除く方法です。レーザーの場合、炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)を使って取り除きます。
症状や部位にもよりますが、炭酸ガスレーザーのほうが比較的きれいに取り除くことができます。ただし、自費診療となりますのでご注意ください。
稗粒腫は良性の腫瘍ですが、稗粒腫のようないわゆる「皮膚腫瘍(できもの)」のなかには悪性のものもあります。治療の際には、良性か悪性か医師の診断が重要となり、種類に応じた検査と治療選択が必要となります。
症状に不安がある方は、以下のページも参考にしていただき、詳しくは診察にてご相談ください。
皮膚腫瘍(できもの)の治療炭酸ガスレーザーの治療については、以下のページをご参照ください。
スキャナー付き炭酸ガスレーザー稗粒腫の症例
眉間にできた稗粒腫を圧出法にて除去した症例です。
施術直後は、わずかに出血することがありますが、15分ほどで落ち着きます。1〜2日ほど淡い赤みが出ることもありますが、こちらも落ち着きます。
成増駅前かわい皮膚科:圧出法による稗粒腫の症例