シミ取りのダウンタイムはどれくらい?症状や早めの回復が期待できる方法

シミ取りレーザーはシミを集中的に改善できる美容医療のひとつですが、施術後に一定のダウンタイムを伴うため、施術のタイミングに悩む方も多いのではないでしょうか。
また、ダウンタイム中は赤みやヒリつき、かさぶたの形成、一時的な色素沈着などが生じることがあり「メイクはいつからできる?」「本当に症状は落ち着くの?」などの疑問も生まれるでしょう。
ダウンタイムの期間や症状などについて知っておくと、そのような疑問を解消したうえで施術を受けられます。
この記事では、シミ取りレーザー後のダウンタイムの目安や代表的な症状、日常生活への影響、回復を早めるためのケア方法などについて紹介します。
シミ取りレーザーのダウンタイム時間と症状

シミ取りの代表的な方法が、レーザー治療です。
シミ取りレーザーの施術後は、数日から数週間にかけて肌にさまざまな変化が起こります。
ここでは、シミ取りレーザー施術後の主な症状と期間の目安について紹介します。
施術後すぐに出る赤み・ヒリつき
シミ取りレーザーを照射した後、肌に赤みや軽度のヒリつきを感じることがあります。
これはレーザーの熱エネルギーによって肌に炎症が起きたことで生じる反応であり、異常ではありません。
赤みの程度には個人差がありますが、多くの場合、メイクで隠せる程度であり、時間の経過によって少しずつ落ち着いていきます。
多くの場合は翌日から数日程度で目立たなくなるでしょう。
かさぶたや薄皮の形成
レーザーを照射した部位に、小さなかさぶたや薄皮が形成されることがあります。
これは皮膚の修復過程で、レーザーによって破壊されたメラニンが排出されることで起こる反応で、自然な経過として現れる症状です。
かさぶたは通常5〜10日程度で自然にはがれ落ち、その後、肌は新しい層へと置き換わっていきます。
かさぶたを無理に剥がすと色素沈着や傷跡の原因になるため、注意しましょう。
一時的な色素沈着(炎症後色素沈着)
施術から約1か月経過した頃、一度薄くなったシミ部分に、再び茶色っぽい色が浮かんでくることがあります。
これは「炎症後色素沈着」と呼ばれる症状で、レーザーによる刺激に対して肌が炎症を起こしてしまう反応です。
すべての人に起きるわけではありませんが、肌質や体質、アフターケアの状況によって出現率が高まる可能性があります。
色素沈着は一時的なものであり、適切な紫外線対策とスキンケアを行えば、約3か月〜半年かけてゆっくりと薄くなっていくことがほとんどです。
メイクや洗顔制限の目安
洗顔やメイクについては、医師の指導を守りましょう。
軽いメイクであれば施術から2〜3日後に再開可能としていたり、施術の内容によっては施術直後から可能としたりすることもありますが、自己判断ではなく医師の指示に従いましょう。
多くの場合、洗顔は施術当日も可能ですが、施術直後は肌が敏感になっているため、低刺激性の洗顔料を使ったり、強くこすらないようにしたりなどの注意は必要になります。
シミ取りレーザーのダウンタイムを軽減するためのコツ

シミ取りレーザーのダウンタイムを軽減するためには、施術後のケアが重要です。
ここでは、ダウンタイムを軽減させたい時におすすめのケアについて紹介します。
紫外線対策を徹底する
シミ取りレーザー後は、肌のバリア機能が一時的に低下しています。そのため、紫外線の影響を受けやすく、色素沈着のリスクが高まりやすい状態です。
以下のような方法を取り入れて、紫外線対策を行いましょう。
- 外出時はこまめに日焼け止めを塗り直す
- 室内で過ごす場合でも紫外線対策を行う
- 帽子や日傘を併用する
紫外線は天気にかかわらず地表に届くため、曇りや雨の日でも対策を欠かさないようにしましょう。
保湿と低刺激なスキンケアを心がける
施術後の肌は乾燥しやすいため、保湿も欠かせません。保湿を重視したスキンケアで乾燥を防ぎましょう。
化粧水や乳液は低刺激のものを選び、優しくなじませて肌への摩擦を抑えましょう。
また、美白成分やピーリング成分が含まれる製品を避けることも肌への負担を軽減するコツです。
特にかさぶたや薄皮がある時期は、刺激の強いアイテムを使わないよう注意しましょう。
処方薬は医師の指導通りに使う
シミ取りレーザー後には、クリニックで抗炎症薬や色素沈着の予防薬が処方される場合があります。
このような薬は肌の状態に合わせて処方されており、正しく使うことで炎症の鎮静や再発予防をサポートします。
使用量や使用するタイミングは自己判断ではなく、医師の指示を必ず守ってください。たとえ症状が軽く見えても、処方された通りに使用することが大切です。
また、薬の使用中に異常を感じた場合は、すぐに施術を受けたクリニックへ連絡しましょう。
剥がれかけの皮膚を無理に取らない
レーザー照射後のかさぶたや薄皮は、皮膚の自然な再生過程で生じるものです。
見た目が気になる場合でも、無理に剥がすと肌に負担をかけ、色素沈着や傷跡の原因になる恐れがあります。自然に剥がれ落ちるまで待ち、触れないようにしましょう。
特に洗顔やスキンケアの際は、指先で強くこすらず、優しく押さえるようにして行うと剥がれるリスクを軽減できます。
シミ取りレーザーのダウンタイム中の隠し方

シミ取りレーザーのダウンタイム中は、赤みやかさぶたが起こることがあり、見た目が気になる場面も出てきます。隠したい場合は施術部位への負担を抑えながら対策を取り入れましょう。
保護テープの使用が指示されている場合は、まずそれを最優先して使用してください。肌色タイプの医療用テープは目立ちにくいため、おすすめです。
さらに、テープの上から使用できるコンシーラーも活用しましょう。さらに自然な見た目に調整しやすくなります。
また、大きめの眼鏡やマスクを組み合わせれば、顔の印象をごく自然にカバーしやすくなります。
施術によっては軽いメイクができる場合もあるため、医師に相談してみてください。
シミ取りレーザーの特徴

シミ取りレーザーは、メラニン色素に反応する光を使い、シミの原因に直接アプローチする医療施術です。
ここでは、基本的な特徴や対応できるシミの種類、保護テープの使用などについて説明します。
シミ取りレーザーの特徴は?
シミ取りレーザーは、特定の波長の光を用いてメラニン色素を破壊し、体内の代謝によって排出を促す仕組みです。
医療機器は多くの種類があり、それぞれ照射の強さや深さを医師の判断でコントロールできるようになっています。
施術にかかる時間は比較的短く、顔全体でも十数分程度で終わることが少なくありません。
ピンポイントで照射できるため、特定のシミに集中して対応しやすいのも特徴のひとつです。
なお、ダウンタイムの長さや反応には個人差があるため、施術前には医師の説明を受けて内容を理解しておく必要があります。
効果が期待できるシミの種類
シミ取りレーザーが適しているのは、明確な輪郭と色調を持つシミです。
代表的な種類としては以下が挙げられます。
- 老人性色素斑
- 脂漏性角化症
- 肝斑
- そばかす(雀卵斑) など
このようなシミは皮膚の表層にメラニンが集中しているため、レーザーが届き、反応しやすいという特性があります。
なお、レーザーの種類によっては肝斑の治療には向かない場合があるため、医師と相談しながら治療を進めましょう。
当院、成増駅前かわい皮膚科では、肝斑にも効果が期待できる「ピコシュア®プロ(PicoSure®PRO:ピコレーザー)」を導入しています。肝斑でお悩みの方もお気軽にご相談ください。
保護テープを貼る場合もある
シミ取りレーザーの施術後、肌が敏感な状態になるため、保護テープの使用が推奨されるケースもあります。
これは施術直後の皮膚を紫外線や摩擦から守り、色素沈着や炎症のリスクを抑えるためのケアです。
テープは医療用のもので、透明タイプや肌色タイプなどがあり、日常生活に支障が出にくいよう配慮されたものが使用されます。
シミ取りレーザーのメリット・デメリット

シミ取りレーザーは、シミやそばかすを改善しやすいメリットがある一方、デメリットもあります。
ここでは、シミ取りレーザーを受けるメリット・デメリットについて紹介します。
シミ取りレーザーを受けるメリット
シミ取りレーザーは、気になるシミの部分にだけ照射を行うため、無駄のない処置が可能になっています。
主なメリットは以下の通りです。
- 周囲の皮膚を傷つけにくく、狙った部分に集中しやすい
- 特定のシミにだけ照射でき、効率よく対応できる
- 濃いシミでも少ない回数で変化が出ることもある
このようなメリットは、シミの幅広い悩みにアプローチできる強みがあります。限られた部分のシミを短期間で目立たなくしたい人にもおすすめです。
シミ取りレーザーを受けるデメリット
シミ取りレーザーには多くのメリットがある一方で、ダウンタイムや紫外線対策などの注意が必要な点もあります。主なデメリットとして以下が挙げられます。
- 施術後に赤みやかさぶたが生じることがある
- 紫外線や乾燥への対策が必須
- 効果の出方には個人差があり、複数回の施術が必要な場合もある
こうしたデメリットを踏まえて、自分の肌状態やライフスタイルに合っているかを考えながら選択しましょう。
シミ取りにおすすめの美容皮膚科メニュー

シミ取りレーザーをはじめ、シミ治療にはさまざまな種類があります。
ここでは、目的や肌の状態に合わせて選べる代表的な美容皮膚科のシミ治療について紹介します。
ピコシュア®プロ(ピコレーザー)
ピコシュア®プロは短い照射時間(ピコ秒単位)で皮膚にアプローチするレーザー治療です。
シミやそばかすなどの色素性病変に対応しやすく、熱によるダメージが少ないため、肌への負担を抑えながらメラニンを分解します。
従来のレーザーでは反応しづらかった薄いシミや細かい色素沈着、肝斑などにも対応しやすいことが特徴です。
また、コラーゲン生成を促す作用もあり、シミの改善とあわせて肌質の向上が期待できます。
フォトフェイシャル®:ステラM22
ステラM22は、光エネルギーを照射することで肌のトーンを整え、シミや赤み、くすみなど幅広い肌トラブルに対応する治療です。
比較的低刺激で、治療中の痛みも軽度であるため、痛みが心配な人にもおすすめです。
継続的な施術で肌全体の明るさや質感の向上を目指せるため、美容皮膚科での定期的なメンテナンスとして取り入れられることもあります。
エレクトロポレーション
エレクトロポレーションは、特殊な電気パルスを使って一時的に皮膚に微細な通り道を開け、ヒアルロン酸やビタミンCなどの有効成分を肌の奥深くまで浸透させる施術です。
注射を使わずに導入できるため、痛みや針による負担がなく、痛みが心配な人や敏感肌の人にもおすすめです。
導入する成分の種類によって、美白・保湿・ハリ感の向上など、さまざまな肌悩みにアプローチが可能になっています。
シミ対策だけでなく、肌全体のコンディションを底上げしたい場合にも活用しやすいケアです。
美容注射・点滴治療
美容注射や点滴治療は、体内から美肌をサポートする方法です。
ビタミンCやトラネキサム酸、グルタチオンなどの有効成分を直接血中に届けることで、内側からメラニンの生成を抑え、シミの改善や予防に役立ちます。
注射は比較的短時間で済み、忙しい人にも取り入れやすい方法です。点滴は注射よりも多くの有効成分を注入できるため、より高い効果を得たい方に向いています。
施術自体の負担が少ないため、ほかの治療と併用するのもおすすめです。
まとめ
シミ取りレーザーは複数の種類があり、シミのタイプや肌の状態に合わせて適切に選べば、効率的に改善が目指せます。
ただし、ダウンタイムやリスクもあるため、施術前に特徴や注意点を理解しておくことが重要です。
ダウンタイムを軽減するためには、施術の内容の検討や施術後のケアを入念に行うなどの方法が効果的です。
目的に応じた施術メニューを選び、医師と相談しながら適切なシミ取りレーザーを選択しましょう。
成増駅前かわい皮膚科では、シミに効果が期待できる美容医療を数多く取り扱っています。レーザーによるシミ取りも積極的に行っており、複数の方法から適したものを選んでいただけます。
シミ取りのためにレーザー治療を考えている患者さんは、お気軽にご相談下さい。
記事制作監修

成増駅前かわい皮膚科
院長 河合 徹